ササノコウ

酔いどれ酒匂ささの呟き 時々 活動記録
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# 週刊ササノコウ 第13回「こんな夢を見た。-続 墜ちる飛行機編-」

 だが、飛行機は不意に高度を上げた。

 迫っていた機首が勢いよく引き上げられる。

 飛行機は正常な姿勢へと立て直された。

 とは言え、飛行機は依然として眼前に停滞したままだ。

 曇天を背負って停滞したまま、小刻みに震える飛行機。

 これを変事と呼ばずしてどうするという。

 私は咄嗟の使命感にかられ、携帯のカメラを必死で起動し空へ向けた。

 フリック。

 ムービーに切り替え。

 小さな液晶いっぱいに夜にぼけた飛行機が映る。

 録画。

 間の抜けた電子音がひとつ鳴った。

 持ち直したかに見えた飛行機は、陰鬱な色の空で不穏な動きを繰り返す。

 大きく揺れ、またわずかに下がる機首。

 と思えば今度はがくりと尾翼が下がる。

 機体の震える音、軋む音が聞こえてくるようだ。

 私はカメラを向けたまま、じりじりと屋上の出口に向け後退しはじめる。

 墜落するのも時間の問題であろう。

 あの飛行機が降ってきたなら、このビルも、いや地上ですら命が危ない。

 しかし次の瞬間、覗いていた携帯の液晶の中で、オレンジの光が爆ぜた。

 次いで爆発音。

 反射的に見上げた空に、飛行機の姿はない。

 火を吹き高温に輝く、無数の鉄の欠片。

 それが弧を描いて、一直線に地上めがけて降ってくる。

 それはもちろん、私の頭上にも迫っていた。

                              < <続>
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