ササノコウ

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# 週刊ササノコウ 第12回「こんな夢を見た。-墜ちる飛行機編-」

 気づけばひとり、超高層ビルの屋上に立っていた。

 空は近く、地面は遠く。

 風がないから、これは夢だろう。 

 曇りの日で、濃灰の空には日暮れどきの朱色がかすかに滲んでいる。

 影の色濃い町並みは死んだ珊瑚礁によく似ていた。

 ふと頭上を見る。

 飛行機が飛んでいた。

 視線の先は私の手前、斜め上、思ったよりもやや近く。

 機体は何故か静止しているように見えた。

 と、不意に飛行機が揺れる。

 滞空したまま、ぐるり、と一八〇度。

 機体は回転した。

 決して小さくない飛行機の、背中が眼前に広がっている。

 ぐるり、と今度は九〇度。

 機首は地上へと向けられた。

 もう一度回転すればいいものを、そのまま機首は上がらなかった。

 ああ、墜落するのか。

 当然のことのようにそう思い当たった。

 途端に糸が切れたかの如く、飛行機は落下を開始した。

 頭上の機体がみるみる大きくなる。

 私とビルの屋上は、いつしか飛行機の影にすっぽりと覆われていた。

 死ぬのか。

 引きつった顔で、しかし静かに考える。

 これは夢と知っていた。

 それでも、死からは逃げるより他にないというのが何とも虚しい。

                              < 続 > 
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